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~フラメンコあれこれ~

アンダルシア
あれこれ

フラメンコ発祥の地、アンダルシア。スペイン南部に位置し、南は地中海を挟みアフリカ大陸に、西はポルトガルに面しています。州都セビーリャをはじめ、8県からなり、スペインの中でも特に西方イスラムの影響が強く残っている土地です。その歴史は支配と征圧にまみれ、簡略しても、カルタゴ>古代ローマ>西ゴート王国>ウマイヤ朝と文化も人種もごたごたです。ウマイヤ朝、後ウマイヤ朝(コルドバ)、ナスル朝(グラナダ)を含め8世紀にわたりイスラム教に支配されてきました。それ故キリスト教文化、イスラム文化が現在も文化遺産としていたるところで見ることが出来ます。

スペインは世界遺産保有数第4位(2022年調べ)! 遺産数49件のうち8件がアンダルシアに存在します。そしてフラメンコは世界無形文化財として登録されています。そんなアンダルシアの世界遺産を少しご紹介いたしますね。

グラナダ アルハンブラ宮殿

アンダルシア州8県

そんな世界遺産の一つで有名なグラナダにある【アルハンブラ宮殿】。やはりイスラムの文化を色濃く受け、アラベスクのタイルや様々なアーチ形状がいたるところにもちいられています。またこの地方の夏は40℃近くにもなる為、宮殿のところどころに水路が設けられ、気化熱で温度を下げる工夫がされています。この宮殿の一部を取り壊し、建てられたのがカール5世の宮殿、イスラム建築の中にいきなりのルネッサンス風建築です。まぁ今までの歴史を考えればキリスト教系の建物があるのも納得です。

コルドバのメスキータ アーチ

次はコルドバのメスキータ。【コルドバの聖マリア大聖堂】です。メスキータはスペイン語でモスクの事。イスラム教支配下の8世紀にたてられましたが、イスラム王朝の敗北後は名前からも分かるように、キリスト教の礼拝堂に。キリスト教建築の増築もされ、2つの宗教と建築が混在しています。

コルドバのメスキータ イスラム
sacromonte
アルバイシン タブラオ

アルハンブラ宮殿と一緒に世界遺産に登録された【アルバイシン地区】。宮殿西側のダーロ川対岸に位置する丘陵でムーア人(トルコやイベリア半島、アラブ人のイスラム教徒の事)の居住地区でした。13世紀にキリスト教の奪還により、ハエン県追い出されたムスリム達です。ここには同じく迫害されたロマ達も住んでいました。ムーア人の踊りとロマの踊りが出会った場所、フラメンコのルーツの一つと推察されます。アルバイシン地区では当時のアラブ系建築やムーア人の浴場ハマーム(蒸し風呂)などが残っています。またロマ達は現在もこの地区に居住しており、サクロモンテの丘ではロマ達が居住していた洞窟がみれる博物館や、洞窟を利用したタブラオでフラメンコショーを見ることが出来ます。白い壁の家と迷路の様なイスラム風の町並みは一見の価値あり。

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